日刊スポーツ盾争奪ニッカン·コム杯 第59回しぶき杯競走 |
今年もここまで7点勝率マークと安定感あふれる走りを披露している久田敏之(群馬)が中心に立つ。今年初優勝は5月多摩川で例年に比べれば遅めの達成となったが、その2節後の6月津で2度目の優勝を決めており、決定力という点でも本領を発揮してきている。この勢いで今年もV量産態勢に突入しそう。
地元水面で迎え撃つのは、上條嘉嗣(大阪)と渡邊雄一郎(大阪)。上條は昨年、全選手でトップ10に入る優出17回と本格化の兆しを見せ、今年もここまで昨年と同等のペースで優出8回をマーク。さらに2~3月の2カ月間で自身最多となる年間3Vを達成するなど決定力の強化も果たしている。一方の渡邊は6月以降に優勝2回を挙げており、こちらは右肩上がりにリズム上昇中だ。
森永淳(佐賀)は3月芦屋と4月唐津の優勝で勢いに乗り、7月児島GⅡモーターボート大賞では予選トップタイ通過を果たして優出。良い流れのまま当地初制覇を目指す。当地実績を考えれば、GⅠ優出歴に加えて一般戦では3連続Vがある高野哲史(兵庫)も有力な優勝候補として名前が挙がる。
ほかでは、永井源(愛知)と青木玄太(滋賀)が各地で主力級の活躍を見せており、野中一平(愛知)も半年でのA1級復帰に向けて好ペースだが、谷村一哉(山口)、北川潤二(愛知)、山田晃大(滋賀)、宮田龍馬(兵庫)の現A1級4名は巻き返しが必要な状況だ。
福岡支部の124期生としてデビューし、同期にはGⅠ2Vの末永和也をはじめ、中島秀治や佐藤航、前田翔、為本智也、女子では高憧四季ら未来のスター候補生が多数存在。上原健次郎はその陰に隠れてはいるが、デビュー期にB2級脱出を果たしたのは前出の男子4名に加えて、A級経験がある中島航、そして上原を含めた6名のみ。上原はまだA級経験がなく伸び悩んでいる感は否めないが、それでもポテンシャルを秘めているのは同期の仲間が証明してくれており、7年目にしてようやく才能開花の兆しを見せている。
今期はまだ優出こそないが、7月下関まで7節を消化して予選突破が4度あり、1着7本は既に前期に並ぶ数字。加えて2連率と3連率は前期から大幅に高くなっており、もちろん勝率も自己最高ペースの5点台半ばに乗せている。急成長の大きな要因はスタート力の強化。平均スタートタイミングも平均スタート順位も早くなったことで1マークまでの判断に余裕が出てきた印象だ。デビュー初優出の記念すべき水面でも成長ぶりをアピールする!