日刊スポーツ杯争奪 第27回ブルースターカップニッカン・コム杯 |
当地5月戦で10戦7勝と圧倒的な力の差を見せつけて制した江口晃生(群馬)は、その5月戦で通算2500勝も達成。再来年には還暦を迎えるとは思えない鋭い攻めを披露しており、今回も主役の座は渡さない。
同じ群馬支部の関浩哉(群馬)は6月蒲郡GⅠ周年で優出すると、続く常滑イースタンヤングで今年2回目の優勝。勝率も7点台マークと、こちらもリズムの良さがうかがえる。
5月びわこで自身1年ぶりの優勝とリズム上昇中の作間章(東京)や、3月以降に優出4回の飯島昌弘(埼玉)と半年でA1級復帰を決めた金田諭(埼玉)の埼玉コンビも上り調子だ。対照的に、中村尊(埼玉)はA2級降格となってしまったが、気合を入れ直して臨む新期は5月に芦屋と常滑、6月に多摩川で3節連続優出を果たすなど、反転攻勢に出ている。
前出の関東勢が上位を固めるが、佐賀勢にも近況好調者が集結。芦屋オールスターでSGデビューを果たし今後注目の安河内健(佐賀)をはじめ、5期ぶりにA1級復帰の武富智亮(佐賀)とA1級初昇格の北川太一(佐賀)にも勢いを感じる。
地元スター選手は不在だが、F禍を乗り越えて着実に復調ムードの藤山翔大(大阪)に期待が懸かる。3期連続でA2級と地力を底上げしている福田宗平(大阪)は、今期こそA1級初昇格へと並々ならぬ闘志を燃やす。山本兼士(大阪)と新出浩司(大阪)は地の利を最大限に生かして上位争いに食い込みたい。
東京支部の「石渡」でまっ先に思い浮かべるのは「江戸川鉄平」の異名を持つ石渡鉄兵だろう。今回注目したいのは息子の翔一郎だ。父が東京支部のスターレーサーということもあって養成所に入学したときから注目の的だったが、そのプレッシャーをものともせずリーグ勝率7.65は131期トップ。終了記念も制してプロの門を開いた。
デビュー戦となった昨年11月の多摩川では1走目に3着に食い込む好レースを見せると、2節目の平和島では2着獲り。そして3節目の桐生で最終日に大外まくりで初1着をマーク。続く蒲郡で自身2勝目を挙げるなど、デビュー期に2勝、2着4本、3着9本と好成績を残した。今期も5月平和島で通算3勝目を挙げており、今後が楽しみな走りっぷりを見せている。新人らしからぬ成績を残せている大きな要因は、スタート勘の良さだろう。養成所時代の平均スタートは早くてコンマ19台前半の選手が多い中、翔一郎の平均スタートはコンマ19で、デビュー期もコンマ17だ。加えて旋回センスもキラリと光るものがあり、今節も何かをやってくれそうな予感あり!