スポニチ創刊75周年記念 第57回なにわ賞 |
近況も7点勝率マークと快調な山崎郡(大阪)が、地元水面で大きな存在感を放つ。2021年に年間7Vを挙げて覚醒すると、昨年も7月以降に優勝4回の固め打ち。特出すべきは1着数の多さで、最近6カ月の1着率は40%超え。5コースまでなら常に白星を奪える旋回力が持ち味だ。鋭い決め手を武器に当地3年ぶりの優勝を狙う。
その山崎にとって大きな壁となるのは、SG3冠を誇る田村隆信(徳島)。「最近のリズムは良くも悪くもない」と話すが、1月の徳山GⅡを制して史上5人目の全グレードレース制覇を達成。初出場の若松マスターズチャンピオンでは史上初のPGⅠ完全制覇も懸かるとあって、実力の差を見せつけたいシリーズだ。
中辻崇人(福岡)はコース不問の攻めがさえ渡る近況で、2月大村、3月津で優勝と決定力も高い。2月宮島で優勝した白水勝也(福岡)、児島正月戦を制した渡邉和将(岡山)の両者も上り調子だ。
2023年後期審査期間も残り1カ月を切り、各級別の勝負駆け状況は気になるところ(2023年前期のA1級ボーダーは6.24)。現A1級勢では、勝率6.13の市川哲也(広島)がボーダーとの戦いになりそうだが、現級別制度になってからA1級をキープし続けている底力は本物だ。現A2級勢では木田峰由季(福井)、武富智亮(佐賀)、石田政吾(福井)らがA1級の勝負駆けとなりそう。
地元水面で完全復調への足掛かりをつかむ。2021年には自己最多の年間7Vを挙げ、1着数もその年の最多勝利賞を獲得した石川真二に並ぶ122本をマークした(年間勝率の差で受賞を逃す)。さらに翌年2月のびわこ近畿地区選手権でGⅠ初優出を果たし、3月大村ボートレースクラシックでSGデビューと順調にキャリアアップ。まくり中心のレーススタイルを確立したことで全国のファンにも認められ、同年5月には人気レーサーだけが走ることを許される宮島SGボートレースオールスターに出場するなど順風満帆だったが、大きな落とし穴が待っていた。5月の鳴門GⅠで2走目にフライングを抱えると、最終日にまさかの節間2本目のフライング。その後は事故点との戦いで無理なレースができなくなってB1級に降格。しかし、そのままで終わらないのが藤山のすごさだ。さすがにスタートは慎重にならざるを得ないが、6番手スタートからでもまくり切れる舟足を追求。平均スタートはコンマ19、平均スタート順は3.8という数字ながら今期の1着数は24本で、そのうち15本がまくり勝ち。今節も持ち味をフルに発揮してシリーズを盛り上げる!