報知杯争奪第43回全国地区選抜戦 |
5月最後のシリーズは5日間開催。主役として注目を集めるのは、近況勝率7点台と好調な萩原秀人(福井)。先日の桐生PGⅠマスターズチャンピオンで初出場を果たし、名人世代に突入したのは驚きの事実だが、コーナー勝負で見せ場を作るスピード旋回は健在だ。当地は通算優出5回で3Vと結果を出している点も決め手になる。
高野哲史(兵庫)も当地では5優出3Vと相性の良さを見せつけており、さらにGⅠ初優出の地で思い入れも強い。近況の7優出1Vも萩原と全く同じ戦績とあって、互角の評価が必要だろう。この両者と近況優出数は同じながらも、決定力という点では優勝3回の永田啓二(福岡)が一歩リードしている。
北野輝季(愛知)は7点前後の近況勝率に加えて、2月蒲郡で今年初Vを飾るなど好リズム。前回3月戦で自身3度目のVゴールを決めた尾上雅也(埼玉)に、佐々木康幸(静岡)、前沢丈史(東京)、松崎祐太郎(福岡)の3名も上位を外さない。鈴谷一平(兵庫)はA1級復帰が確実で、その前に自身約1年半ぶりの優勝で祝砲を上げるか。
地元勢を引っ張るのは木下翔太(大阪)。今年の正月戦ではコース不問の走りで優出し、5月はゴールデンウィーク戦に続いて2度目の出場と大きなアドバンテージあり。2020年9月戦以来、4度目の地元制覇へ全力を尽くす。原田佑実(大阪)、関野文(大阪)、高憧四季(大阪)の地元女子トリオもレースの上手さには定評があり、特に高憧はA1級復帰ペースとリズムも良い。
近年はB級暮らしが続き、2025年後期審査期間もA級勝率にはわずかに届かない状況。優勝自体も2018年12月の大村を最後に遠ざかっているが、本来はA1級常連だったこともある実力者だ。底力は間違いないだけに、好モーターを手にすれば上位勢とも互角の勝負に持ち込めるはず。加えて過去のナイター開催を遡ると「ナイター巧者」と呼ぶに相応しい実績がある。ナイター通算7Vは、今節出場メンバーの中では14Vの萩原秀人、10Vの前沢丈史、9Vの永田啓二らA1級レーサーに次ぐ回数で、通算優出28回も堂々のトップ10入り。そのうちの5優出2Vが当地水面だ。B級が続く現在もナイター巧者ぶりは健在で、今年の優出2回は下関と蒲郡。さらに2024年は1回、2023年は2回、2022年は3回中1回、2021年は3回中2回と、直近5年間で果たした優出のほとんどがナイター開催に集中している。勝率面も2021年1月から現在までが5.34なのに対して、ナイター開催では5.53まで上がるなど、全てにおいて活躍を示すデータが出ている。今節も台風の目として注目して欲しい。