GⅢ2024モーターボートレディスカップ |
現A1級レーサーで来期もA1級キープを決めた選手は不在だが、その中で主力として期待が懸かるのは長嶋万記(静岡)だ。新勝率6.22でA1級勝率にはわずか0.01届かなかったが、新期初戦の宮島GⅡレディースオールスターで優出と新期好発進。昨年の当地GⅢオールレディースではオール3連対Vを決めており、水面相性にも不安はない。
中谷朋子(兵庫)と清埜翔子(埼玉)も来期A2級降格と不本意な走りが続いているが、中谷は出場選手トップの当地4Vを誇る水面巧者。一方の清埜も当地GⅢオールレディースでの優出に加えて、デビュー初優出とデビュー初Vも果たすなど何かと縁のある水面だ。平高奈菜(香川)も当地GⅢオールレディースで2Vの実績が光る。こちらも来期A2級だが、宮島レディースオールスター優出と新期はリズム良く走れている。
新勝率6点台と復調ムードの滝川真由子(長崎)や、ポテンシャルは十分の今井美亜(福井)、各地で安定した戦いを見せている佐々木裕美(山口)、平田さやか(東京)、犬童千秋(福岡)にも注意が必要だろう。
迎え撃つ地元勢では、来期A1級初昇格を決めている関野文(大阪)に注目。近況の勢いなら今節トップと言えるだけに、念願のデビュー初Vを地元水面で決めるか。落合直子(大阪)は来期A2級、原田佑実(大阪)と鎌倉涼(大阪)は来期B1級と調子を落としており、いずれも走り慣れた水面で反転攻勢に出たいところ。
1年4カ月の産休を経て今年1月に復帰。その影響で出走回数はA2級規定ギリギリの70走しかできなかったが、新勝率6.64は自己最高とともに出場選手トップの数字を叩き出した。好調の大きな要因は調整の方向性をガラッと変えたこと。復帰前は「伸び型の調整を敬遠していた部分があった」が、復帰後から「伸び型にチャレンジするようになった」とシフトチェンジ。「復帰する前の練習で同門の中辻崇人さんから伸び型のプロペラの形を教えてもらいました」。昨年7Vを挙げて今年も既に4Vと絶好調モードに入っている中辻のプロペラを試している選手は福岡支部に多い。特に中辻が師匠の中川にとっては一番身近な存在が結果を出しているとあって、中川自身の調子の良さも納得できる。本人も「今の調整は意外に自分と合っていた。何よりもスリットから伸びてまくるレースが楽しい」と実感。まくりでの白星はそこまで伸びていないが、自分から攻めるレースが増えているのは明らかだ。今シリーズも攻めの姿勢を貫いて自身3度目の優勝をつかみ取る!